ヘリタンスカンダラマは、スリランカの南部にある、建築家としても有名なジェフリー・バワが手がけた5つ星ホテルです。自然と調和した美しい建物や庭園が特徴的で、多くの観光客に愛されています。
しかし、スリランカで唯一の国際空港があるコロンボ市内からのアクセスは悪く、ヘリタンスカンダラマへの行き方は、あまり知られていません。
そこで今回は、コロンボ市内からヘリタンスカンダラマへのアクセス方法と観光のポイントについて、実際の私の旅程を参照しながら、詳しくご紹介いたします。
ヘリタンスカンダラマとは
自然と調和した唯一無二の建築
ヘリタンスカンダラマは、有名建築家ジェフリー・バワの手によって設計された、5つ星の高級リゾートホテルです。スリランカ南部のダンブッラ地域に位置しており、自然と調和した建築が特徴で、全体が木々に囲まれています。
ヘリタンスカンダラマは、ホテルというより、1つの美しい作品です。
下は実際に私が撮影した写真ですが、この迫力!思わず見惚れてしまいます。
最大の魅力は、ホテルの内と外の境界がわからないということです。すなわち、どこからどこまでが「自然」で、どこからどこまでが「人工」であるのか。その内と外の融合が、ヘリタンスカンダラマの美しさの象徴であるといえます。
館内には、お猿さんやリスがやってきたり、本当に自然豊かです!気分もリフレッシュ。
動物や植物好きな人にはたまらない環境ですね。
また、ホテル内には古代の遺跡や仏教寺院跡があり、文化的な魅力も感じられます。
もちろん、プール、スパ、レストランなどの設備もあり、快適な滞在ができます。
高級ホテルであるため、宿泊費はそれなりに高くなっていますが、日本の5つ星ホテルと比較すると、破格の安さで泊まれてしまいます。
建築家ジェフリー・バワ
ジェフリー・バワ(Geoffrey Bawa)は、スリランカを代表する建築家の一人であり、アジアにおける現代建築の父とも呼ばれています。1919年にスリランカのコロンボで生まれ、1940年代後半から建築活動を始め、1980年代までにスリランカだけでなく、アジア各地で多数の建築物を手がけました。
バワの建築は、自然と調和したものが多く、スリランカの文化や伝統的な建築様式を取り入れながら、現代的な要素も加えた独自のスタイルを確立しました。彼が手がけた建築物には、ホテル、別荘、公共施設、官庁ビル、教育機関、博物館、寺院などがあります。
特に、ヘリタンスカンダラマはバワが手がけた建築の中でも代表作のひとつとされています。
アクセス
コロンボ市内からの行き方
コロンボ市内からヘリタンスカンダラマまでの行き方は、車やバス・電車を利用する方法があります。
簡単な地図を載せておきますね。
コロンボからの距離は約170kmあり、車を利用する場合は、3時間半。
バスや電車を利用する場合は、キャンディやシギリヤなどの観光地を経由して1泊2日でいくルートが主流となっています。
方法①車で移動
1つ目は、コロンボ市内、あるいはコロンボ空港から直接ヘリタンスカンダラマに車で移動する方法です。
車のメリットは、なんといっても移動が快適であること、そして少ない時間で到着できるということです。
現地の旅行会社やタクシー運転手に頼んで車を手配してもらえば、あとは乗るだけ!わずか3時間半で到着します。料金は片道で数万円はかかることを想定しましょう。また、少数派ですが、レンタカーを使用して自分で運転するという方法もあります。
デメリットとしては、費用がかかること、移動中の景色が楽しめないことが挙げられます。
そのため、「旅をしたい」というより、とりあえずホテルに到着することが目的という方におすすめしたい方法です。
方法②電車・バスで移動
2つ目は、電車・バスを利用して移動する方法です。実際に筆者もこの方法でホテルまで行きました。
その時のルートはこちらです。
【往路】
1日目:コロンボ・フォート駅(Fort Railway station)→キャンディ
2日目:キャンディ→シギリヤ→ヘリタンスカンダラマ
【復路】
ヘリタンスカンダラマ→ダンブッラ→キャンディ→コロンボ
こちらの方法のメリットは、移動費が安いこと、スリランカのローカルを味わえることが挙げられます。
一方デメリットとしては、とにかく疲れること、時間がかかることです。
バックパッカーや一人旅など、冒険したい方にはおすすめの方法です!以下に詳しいルートを紹介します。
コロンボ→キャンディ(電車)
コロンボからキャンディの移動は、電車を使います。コロンボ市内からの出発の場合、「フォート駅」(Fort Railway station)から乗車します。
スリランカの電車の時刻表はこちらから検索できます。
チケットは、駅の窓口に行って購入します。
※窓口はたくさんあり、目的地によって異なります。「KANDY」と書かれた案内を探して、そこで購入する必要があります。
また、時期や時間帯によっては「満員(Full)」といわれることも。満員でも乗車することは可能ですが、席に座れる保証はないので注意が必要です。
チケットの値段は、最上位のファーストクラスで2000ルピー(800円)でした。
チケットを購入していざ乗車!
さすが、ファーストクラス。車内は冷房が効いていて、座席も快適でした♪
3時間程度で無事キャンディに到着しました。
キャンディ→シギリヤ
続いて、キャンディからシギリヤまでの移動はバスを使います。
キャンディからシギリヤに直接向かうバスの本数は限られているので注意が必要です。筆者が行った際(2023年5月)は、シギリヤ行きのバスは朝の7:30発のみでした(汗)
また、バス停は駅から少し離れたところにあります。
参考のため、筆者が乗車した場所を地図に記しておきます。
乗車運賃は、片道150ルピー(約60円)でした。
移動時間や約2時間半です。
バスの車内はこんな感じです。
正直、かなり揺れ、道はガタガタ。乗り心地は最悪でした(笑)
ただ、バスの中でも車内販売があったり、窓から見るスリランカの田舎の景色など、ローカルを味わえた貴重な体験でした。
無事、シギリヤに到着!
せっかくなので、シギリヤロックにも登ってきました。その感想はまた別の記事で紹介しているのでぜひご覧ください!
シギリヤ→ヘリタンスカンダラマ
ようやく最後です。ここまでお疲れ様でした。
シギリヤからヘリタンスカンダラマまでのアクセスは、トゥクトゥク(スリーウィラー)を使用します。現地の人と直接交渉するか、Uberなどの配車アプリを使う方法の2つがあります。
乗車時間は30分程度。運賃は2000-3000ルピー(約800円ー1200円)です。
最後に
今回の記事では、シギリヤを経由してヘリタンスカンダラマまで行く方法を紹介しましたが、ダンブッラを経由する方法もあります。
シギリヤからのルートは少し遠回りになるので、もし世界遺産のシギリヤロックに行くつもりがない場合は、そちらの方法がおすすめです。
ルートや交通手段など、みなさんの旅行スタイルに合わせて検討してみてください!
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